当工房ではレトロなデザインのオリジナルちゃぶ台を製作、販売しています。
ストーリー
骨董、アンティークの世界では今、尚人気の高い大正時代から昭和後期にかけての折れ脚ちゃぶ台ですが、それらの多くは残念ながら脚回りが傷みによりガタガタと揺れてしまったり、傷みが激しすぎて残念なものが多いかと思います。
木の経年変化がもたらす独特な魅力はあっても実用に耐えなければ、ディスプレイ程度に終わってしまいますので、非常に惜しいものです。
そこで、当工房ではいくつかの古いちゃぶ台をしっかり使えるようにメンテナンス(修理&剥離再塗装)を施し、販売していました。









主に大正、昭和時代につくられたちゃぶ台は良質な無垢材が使われていることも多い上、当時の職人の丁寧な仕事の痕跡を垣間見ることもしばしばあり、メンテナンスのしがいもあるというものです。
キグラシ家具工房のちゃぶ台
一方で、数十年という年月を経てきた古いちゃぶ台はどうしても折り畳み、という構造からも、脚回りの傷みや破損がひどく、いっそ一から作り直す方が早い、といったケースも多くあります。
また、古いちゃぶ台は時代背景や生活様式が今とは異なり、高さの低いものが多く、現代の感覚では使いづらく感じる方も多いと思います。
と同時に自身で、こだわりのちゃぶ台をつくりたい!!、という思いもあり、幾度となく試作を重ねて、今では次に紹介する3タイプの脚のデザインによりオリジナルちゃぶ台を展開しています。
突っ張り板タイプの折れ脚

骨董など、昔ながらのちゃぶ台で最も多いのがこのタイプの畳み方のものです。
古いちゃぶ台に使われている材料には今ではなかなか手に入りにくいような良い材料が多く使われています。
特に天板は昨今では貴重な幅広の広葉樹が使われていることが主なので、これは十分、再利用の価値があると思います。
全てを新材で製作するのはもちろんですが、天板のみ古い材料を使用することで古材の持つ独特な魅力が光り、新たな脚との組み合わせにより、様々な表情あるちゃぶ台が生まれます。
ボタン式タイプの折れ脚

比較的折れ脚ちゃぶ台が普及してから時期を経た後期につくられるようになった構造だと思います。
単独、または二本の脚ごとにボタンを押した状態で畳む方式で、脚を開くと内部に仕込んだバネにより、ボタンが幕板の溝にハマることで固定されます。
こちらも古材天板を磨き直して組み合わせる場合もあります。




折れ脚金具タイプ

どうしても昔ながらの工法で折れ脚をつくるのには、手間がかかります。
そこで裏側の趣は薄れますが、折れ脚金具を使用することで製作時の効率を上げ、天然木の折れ脚ちゃぶ台をリーズナブルな価格でご提供できる様、努めたタイプです。




価格を抑えるため、このタイプに使う木材は天然木の中でも比較的安価なスギ材を使用します。