無垢材で作る手作りのちゃぶ台(折りたたみ脚・オーダー対応)

このページでは、キグラシ家具工房のオリジナルの無垢材ちゃぶ台(折れ脚タイプ)をご紹介します。

折りたたみ方は3種類。伝統構造を含め、それぞれに利点があります。

1. 突っ張り板タイプの折れ脚

昔のちゃぶ台によく見られる折りたたみ方で、
天板の裏で板を「突っ張らせる」ことで脚を広げる構造です。
古い家具ではもっとも多いタイプで、素朴なつくりながら扱いやすいのが特徴です。


脚の固定には金具を使わず、板のしなりを利用して固定する仕組みをとっています。広げたときに脚が安定し、畳むときは板を外すだけで折りたためます。
見た目は昔のちゃぶ台そのままですが、将来のメンテナンスも考慮して解体しやすい構造にしています。

突っ張り板式の基本サイズ

扱いやすい円形で、普段はちょっとした場面でぱっと使えるサイズ感です。
現在は直径 70cm・80cm・90cm を基本として製作しています。

基本サイズ

  • 70サイズ:直径70cm × 高さ約28cm(折りたたみ時 約8cm)
  • 80サイズ:直径80cm × 高さ約30cm(折りたたみ時 約8cm)
  • 90サイズ:直径90cm × 高さ約33cm(折りたたみ時 約8cm)

高さを高くできない理由

昔ながらのルックスがお好きな方にオススメのこの方式ですがひとつ欠点があります。
折りたたむ際に 脚同士がどうしても干渉するため、脚を長くすることが難しい という点です。
そのため、突っ張り板式では基本となる高さより上げることができません。

高さをもう少し確保したい場合は、後で紹介する
ボタン式や折れ脚金具式の「卍型に収まる構造」 が向いています。

古材天板について

昔のちゃぶ台には、現在では貴重な広葉樹の良材が使われていることが多く、
特に幅の広い天板はそのまま捨ててしまうには惜しい魅力があります。

当工房では古いちゃぶ台を見つけた際に、
状態の良い天板が残っていれば再利用して、新しい脚と組み合わせることもあります。

古材ならではの風合いと、現代仕様の脚を合わせることで、
実用的でありながら個性的な一台に仕上がります。

2.ボタン式タイプの折れ脚

脚の根元にあるボタンを押しながら畳む方式で、脚を開くと内部のバネでボタンが押し出され、幕板の溝に入り込むことで固定されます。比較的あとになって登場した構造で、扱い方が分かりやすいタイプです。

kigurashi original(例、天板:クリ、脚:タモ)

脚の納まり方について

ボタン式の脚の畳み方は、天板の形に合わせて 2種類 あります。


1つ目:一本ずつ畳むタイプ(円形・一般的な構造)

脚を一本ずつ折りたたみ、互い違いに収める方式です。
円形の天板では基本的にこちらになります。

この構造には、脚を 卍型(まんじがた)に収めるバリエーション があります。
卍型にすることで脚の長さをしっかり確保できるため、
ちゃぶ台の高さを少し高めにしたい場合に向いています。

というのも、昔ながらの突っ張り板式では、
折りたたむ際に脚同士が干渉するため、構造上どうしても
脚の長さをあまり伸ばせない という制約があります。

「折れ脚金具は使いたくないけれど、
もう少し高さが欲しい」という方には、昔ながらの味わいも残しつつ、高さを上げることも可能な
この卍型の収まりがちょうど良い選択になります。


2つ目:二本一体で畳むタイプ(小ぶりな長方形のみ)

こちらは短めの長方形天板に使われる方式で、
二本の脚をまとめて畳む構造です。

円形の大きなサイズではほとんど用いませんが、
小さめの長方形だと扱いやすい形になります。

基本サイズ

  • 直径80cm×高さ33cm(折りたたみ時 約8cm)
  • 直径90cm×高さ33cm(折りたたみ時 約8cm)

このボタン式タイプは 直径80cm・90cm を基本としていますが、
比較的大きなサイズにも対応しやすく、
高さ変更にも柔軟に対応できます。

3.折れ脚金具タイプ

折れ脚金具を使ったちゃぶ台

折れ脚金具を使った、もっともシンプルな構造のちゃぶ台です。
昔ながらの方式に比べると製作の手間は少なく、
その分、天然木のちゃぶ台としては価格を抑えやすいタイプになります。

裏側の趣は従来の構造に比べると控えめですが、
専用の折れ脚金具は取り扱いやすく丈夫なので、日常使いにも向いています。

クリ材で製作した角型・円型のどちらにも対応できます。

基本サイズ

  • 80サイズ:直径80cm × 高さ30cm(折りたたみ時 約8cm)
  • 90サイズ:直径90cm × 高さ30cm(折りたたみ時 約8cm)

こちらの仕様は 80cm・90cm を基本としていますが、
最大で 直径120cm まで対応可能です。
また、構造上、高さの変更にも柔軟に対応できます。

受注生産の場合

オンラインショップに在庫がない場合や
「sold out」となっているものについては、
※古材を使ったタイプを除き、受注製作でお作りできます。

下記の料金表を目安として、
サイズや仕様についてのご相談も承っています。
まずはお気軽にお問い合わせください。

タイプ別価格表

樹種Φ70cmΦ80cmΦ90cmΦ100cmΦ110cmΦ120cm
突っ張り板式クリ62000円70000円78000円86000円94000円
ボタン式クリ70000円75000円81000円87000円
折れ脚金具クリ36000円39000円42000円46000円51000円57000円
オリジナル受注生産の定価

※価格は見直しのタイミングにより、予告なく変更する場合があります。

折れ脚構造の比較表

タイプ特徴高さ調整向いている場面備考
突っ張り板式昔ながらの構造。金具を使わず板のしなりで固定する方式。素朴で安定感がある。不可(脚が干渉するため高さは基本値のみ)昔のちゃぶ台に近い雰囲気が好きな方/小~中サイズの円形古材天板との相性が良い
ボタン式ボタンを押して畳む方式。扱いやすく比較的近代の構造。一部可(卍型の収まりを選ぶと脚を長めにできる)基本的な使いやすさを重視する方/円形・小ぶりな長方形“卍型”は高さ確保に適する
折れ脚金具金具を使ったもっともシンプルな方式。日常使い向き。(高さ・大きさともに柔軟)家族で使う大きめサイズ/価格を抑えたい場合最大Φ120cmまで対応

それぞれの“良さ”が違うだけで、優劣はありません。

用途・サイズ・好みに合わせてお選びいただければと思います。
迷われた場合は、天板の大きさや使う場面を教えていただければ、
こちらから向いている構造をご提案することもできます。

※また、樹種・形状・サイズの変更など、可能な範囲で対応いたします。
 「このくらいの大きさが良い」「色味を少し調整したい」など、
 どんなことでも気軽にお伝えください。

どうぞお気軽に ⇩⇩⇩

    最後に

    ちゃぶ台は、作っているこちらが思っている以上に、
    暮らしの中にすっと馴染んでくれる家具のような気がします。

    天板の表情や、折れ脚の構造、仕上げの色味など、
    文章だけでは伝えにくいところは、
    Instagramで写真とともに紹介しています。

    「この感じ、いいな」と思えるものがあれば、
    選ぶときの参考にしていただけるとうれしいです。

    Instagramはこちら
    https://www.instagram.com/kigurashi.plus11/