ダイニングテーブルのリメイク例

既存のダイニングテーブルをできるだけ再利用して、拡張したテーブルにリメイクして欲しい、とのお客様のご要望を受け、引き受けさせて頂きましたのでご紹介します。

サイズは1510mm×815mmから2000mm×1005mmとかなり大きめに拡張しました!

既存の天板と脚はそのまま利用し、幕板、引き出しは新たに製作しました。

以下、ざっとですが振り返ってみたいと思います。

剥離

20年以上前にご購入後、一度オーナー様が自身で天板を塗り替えたそうですが、なるほど天板と脚部分の色見が違った感じになって、細部は塗装が剥がれ落ちている状態でした。

脚は蝶ネジで簡単に取り外せる仕様でしたので、まずは脚を外し、幕板もビスだけで止まっていたのでこれも外します。

剥離剤で塗膜を剥がし、ざっとサンダーをかけた裏の状態です。

追加材の用意と加工

今回のリメイクで一番の難関は、既存の材料と追加分の材料を違和感なく仕上げる事でした。

予算も含めお客様との相談の上、今回はホームセンターでも手に入るSPF材(ホワイトウッド含む)を使用する事としましたが、無垢材で木目を残す仕上げのため、色や雰囲気を合わせるのが難しい所。
※SPF:スプルース(Spruce、米トウヒ)、パイン(Pine、マツ類)、ファー(Fir、モミ類)などの常緑針葉樹の総称

まずは幅方向。ここは既存の天板に馴染ませる部分なのでしっかり接着し、フラットに仕上げます。

SPF材の中でもできるだけ乾いていそうで、尚且つ割れもなく節の雰囲気も既存のものと違和感のないものを選びました。(これがなかなか見つからなくて苦戦しました。。)

一方で妻手側に加える部分は無垢材特有の収縮が発生するので接着剤は入れません。
 継ぎ目にはスリッドを付けてホゾではめ込んだ後、裏の幕板と固定する構造としました。

経年の変化のある別物の材料と新たに加える材料の色は全く違うものなので、幾度となく様子を見ながら薄めに着色を重ねます。


幕板もかなり迫力あるサイズ。
適所に引き出しを二杯吊り下げ式で取り付けるため、根太は4本としました。

脚の剥離とジグ

今回は脚も塗り替えるため、まず剥離しなければなりませんが、刳りもの脚(旋盤加工)なので、急遽自作の旋盤のような(?)治具をつくり、サンドペーパーを使って剥がし、そのまま素地調整まで行いました。

組み立てて完成

かなり画像不足で飛んでしまい恐縮ですが、あとは幕板、脚を組みつけて引き出しを仕込んで完成です。

両サイドの部分、色を変えたのはお客様のご要望でしたが、うまくアクセントとなり、お洒落感が増したように思います。

ここからまた、使い込んで頂くとどんな雰囲気になるのか、私としてもすごく興味深いです。

以上、テーブルのリメイクを振り返ってみました。

キグラシ家具工房のリメイク費用

リメイクや特注品に関する費用は用途や仕様、材料など、それぞれ違うので、一概にはお答えできませんが、ご希望の内容により無料でお見積りいたしますので、どなたでもお気軽にお問い合わせ下さいませ。

また、低予算でも工夫次第でお手持ちの家具がグッと魅力的に変わることもあります。
極力お客様のご予算に応じた対応を心掛けていますので、ご相談頂けると幸いです。