卓上膳(木製トレー)
キグラシ家具工房では、無垢材で製作する木製トレーを「卓上膳」と呼んでいます。日々の食卓で気負わず使えて、木の質感をいちばん身近に楽しめる道具として、一枚ずつ丁寧に仕立てています。
呼び名について(折敷・お膳・お盆・トレーの違いなど)は別ページで整理しています。
▶ 卓上膳の呼び名について
キグラシ家具工房の卓上膳


天然木(広葉樹各種)の無垢材を使用した、卓上用のお膳(トレー)です。
見た目はシンプルでも、手に取ったときの馴染みや、長く使う中での安心感が出るように、細部の形状まで詰めて製作しています。
無垢材の長所と短所
無垢材は、良質な木の質感をしっかり感じられる一方で、環境によって幅方向にわずかな収縮を繰り返します。そこで当工房の卓上膳は、周囲の枠と板を接着剤で一体固定しない構造にしています。固めてしまうと、割れや仕口の破損につながる恐れがあるためです。

量産品のように大量生産はできませんが、そのぶん一枚ずつ木の個体差を見ながら丁寧に仕立てています。無垢材ならではの温もりと、長く使う価値を感じていただければ嬉しいです。
デザインのこだわり

枠は低めに抑え、内側・外側とも鉋で曲面に仕上げています。運ぶときの手馴染みと、使い込むほどに雰囲気が深まる表情を狙っています。

持ち上げるときに指がかかりやすいよう、手掛かりを設けています。

さらに裏側にも面(飾り面)を入れ、無垢材ならではの作りが分かるようにしています(突板では同様の形状にすると芯材が見えてしまうため、このような仕立てはできません)。
色について



仕上げは「クリア」と「古色(古材色)」をご用意しています。特にクリアは、使い込むほどに経年変化が分かりやすく、色が深まっていく過程も楽しめます。
どちらも食器や食材が引き立つ自然な色合いですが、テーブルの色とあえて少し離れた色を選ぶと、相乗効果で雰囲気が出ることも多いです。
輪染みについて(オイル仕上げの扱い)
オイル仕上げは、ウレタン塗装などの「塗膜を作る塗装」に比べると水分には弱く、輪染みを心配される方もいらっしゃいます。
ただし、余程長時間、水滴のついたコップなどを放置しなければ、目立つシミになるケースは多くありません。さらに卓上膳の表面には木目を引き立てる浮造りを施しているため、完全に平らな面よりもシミが目立ちにくい仕様です。

もし輪染みが付いてしまった場合は、なるべく早めに、シミ部分だけでなく面全体を水拭きして境界をぼかすのがおすすめです(固く絞った布巾で数回)。使う中で色合いも含めて変化していくのが無垢材の面白さでもあるので、過度に気にしすぎず、日常でしっかり使い込んでいただければと思います。
また、万一枠の破損などが起きた場合でも、ほとんどは修理が可能です。気になることがあればお気軽にご相談ください。
ミニトレー



卓上膳と同じデザインで、サイズをぐっとコンパクトにした「ミニトレー」もご用意しています。コースターとしてはもちろん、小物置き・キャッシュトレーなど、さまざまな用途にお使いいただけます。
サイズと価格



サイズ・価格の詳細は別ページにまとめています。最新のラインナップはこちらをご参照ください。
▶ 卓上膳のサイズ・価格一覧
仕様
- 材料:天然木(広葉樹各種の無垢材)
- 塗装:〔クリア〕植物性オイル仕上げ/〔古材色〕水性ステイン+植物性オイル仕上げ
