オリジナル丸ちゃぶ台

工房立ち上げ当初から、オリジナルのちゃぶ台をつくりたい!!

という思いが強くありましたが日々、他の作業に追われ、なかなか思うようには進まなかったのですが、それでもようやく形になったので、今回は新作の丸型のちゃぶ台を詳しくご紹介させて頂きます。

オリジナルちゃぶ台第2段

今回のちゃぶ台のチャームポイントとなるのは天板に施したチギリと独特な脚先。

前回の第一弾では長方形のちゃぶ台をつくりましたが、今回は今でも人気の高い丸型のちゃぶ台です。

一般的に多くの人が今、「ちゃぶ台」と聞いて思いつくのは大抵、この折れ脚タイプの丸い姿かと思いますが、生活史や和家具研究家の小泉和子氏の著書によれば、意外と昭和の時代に普及していたのは長方形の方(固定脚も含め)が多かった様です。

確かに今、骨董店やヤフオクなどのフリマサイトを見てみると、流通するのは丸型もありますが、どちらかというと長方形が多いように思います。

でもこれがかなり傷んで状態の悪いものがほとんどで、程度の良い品はなかなかお目にかかれないのではないでしょうか? 雰囲気こそあれ、やはりガタガタで傷みまくったちゃぶ台を使うのはいくらレトロ趣向な方でもちょっと抵抗があるかと思います。

それならばと、当時の味のある造りで、同じ様に広葉樹材を使ってつくったちゃぶ台はきっとこれからまた数十年と、引き継がれながら使って頂ける可能性を感じています。

今回の材料も長方形タイプと同様にタモを使いました。

タモの木目はそれほど個体差がなく、安定して整った、いわゆる「木」らしい木目をしています。

安定感はありますが少し個性に欠けているタモなので、あえて割れを演出し(実際には割れていません)、チギリを施すことで面白みがある個性が生まれました。

この辺は好みかと思いますが、アップにするとこんな感じです。

割れ部分はハートの風船をモチーフにしています。

そして天板の次にちゃぶ台で特徴がでるのが幕板と脚の形状ですが、

こんな具合に今回のものは一本ごとにボタンを押して畳むタイプです。
長方形の場合は二本毎に畳むタイプでした⇩)

第一弾は長方形。二本毎に畳みます。

今回は試作も兼ねて、見本用に製作したものなので、色については今後の課題でもありますが、このように、天板表面は茶色に少し朱色がかった明るめの色にして、脚部分は黒、まではいきませんが、茶の濃色で仕上げてみました。

色については材料にもよるところなので、今後もいろんなバリエーションでつくっていこうと思います。

丸ちゃぶ台(一例)

サイズ:直径80cm×高さ30cm(折り畳み時8cm)

重量:約10kg

材料:タモの無垢材

塗装:水性ステイン、植物性オイル

参考価格:70000円(税込)

※上記はあくまでも一例です。サイズや材料により価格は変動しますので詳細についてはお気軽にお問い合わせください。